これは,もっと読まれるべきだ。


これ -> 「自殺実態白書


なぜなら,このホームページにある次の言葉がとても重いからだ。

自殺は、人の命に関わる
極めて「個人的な問題」である。
しかし同時に
自殺は「社会的な問題」であり、
「社会構造的な問題」でもある


自殺実態白書|自殺対策支援センターライフリンク


それと同時に,

 あらゆる政策が、支援を実施する側の理屈で作られていて、支援を受ける側の都合が考慮
されていない。そのため、「行政の縦割り」や「専門分野の壁」によって、支援策も支援に関
する情報も細切れにされ、問題を抱えた当事者にとっては非常に使い勝手の悪いものになっ
てしまっているのだ。(本来であれば、そうした当事者のために、情報は整理・一元化されて
いるべきだが。)
 結果、問題を複合的に抱えている人ほど、情報を集めることすらできないまま、支援策に
辿り着けずに自殺へと追い込まれてしまう。問題を背負った人ほど、本当は支援を必要とし
ているにもかかわらず、支援策から遠ざかるというジレンマが、構造的に引き起こされてい
るのである。


「自殺実態白書2008」 所 感 〜おわりに に代えて〜


「あらゆる政策」というのは,その言葉のとおり,あらゆる政策だ。決して自殺に限った話しではないだろう。当事者に届かない「実績」が山積みされて「成果」となって報告され,評価される。そうしたことが,「構造的に引き起こされているのである」のが,「あらゆる政策」においてあるのだ,ということ,そして,その問題解決ために事実を果敢に,そして実態を冷静に把握することが何より大事だということだ。
 この白書の最後にある謝辞に,私も同じ気持ちをこめたい。

 本書の完成は、自殺対策基本法の成立なくしてはあり得なかった。自らの命を削りながら、法律の
制定にご尽力下さった故・山本孝史さん(参議院議員)に、この場を借りて感謝申し上げたい。
 山本さん、山本さんから「いのちのバトン」を受け取ってから、僕たちなりに走り続けています。
「国民のいのちを守るのが政治家の仕事」と、命を削りながら自殺対策基本法の成立に奔走して下さ
った山本さんに恥ずかしくないように、道に迷ったり壁にぶつかったりしながらも、なんとか前進し
ていこうと、もがき続ける毎日です。


「自殺実態白書2008」 所 感 〜おわりに に代えて〜


最期の最期まで,ガン闘病者として国会で演説されていた姿を思い出す。議員とは何か,立法府として行政府を動かすために何をなすべきか,をも示してくれているように思う。こうしたことを噛みしめながら,向き合いたい一冊だ。