立川談春独演会に行ってきたよ。



 もう,一週間が経った。
 7月27日(火),立川談春独演会に行ってきたのだ。よかった。「俺の落語を聞かせたい」。そんなはやる気持ちが抑えられない様子がビシビシ伝わってくる,そんな独演会だった。


 今回の会場は,札幌・道新ホール。雨の午後,札幌のまちなかで日中,ずいぶんとぬれながら会場へと向かった。この前に,小樽で見た立川志の輔のときは,ずいぶんとエネルギーを使ってしまったうえに,会場が古く,満員の観客席がむせ返って,息苦しかった。そのことを,会場に着いた途端,思いだした。何せ,ビルの1階,エレベーター乗り場は大勢の人が待っていたのだ。さて,どうなんだるんだう。
 目的階に着く。とたんに,空気がいい。エアコンをとことん効かせているのだろうが,雰囲気が明るい。純粋に,「落語を楽しみたい」ファンが集まっていることもあるのだろう。会場内の客席に向かう。容積が十分あって,気持ちのよい会場だ。施設や設備が新しいのだろう。イスの座り心地もよい。


 いよいよ,開演。演目は,次のとおり。



 春樹について語るのは,まだ,いいよね。十分,カミシモ,切れてるわけじゃないからね。
 さて,談春。マクラが長い。仲入り前の演目で2つ分を持ってくる。もちろん,爆笑。笑うところがわかってきたオバさんが,慌てるようにいそいで笑う。演目に入ると,「粗忽の使者」。談春も急いている。一刻も早く,聞かせたい。前のめりなのだ。少し,噛む。いい間違いもある。だが,そんなエネルギッシュさが伝わってくるのだ。馬にまたがった使者。熱演だ。
 全力の滑稽話が終わって,仲入り。満員の観客席を十分に満たした余韻が残る。私の席は,「さ列8番」。なので,前から11列目。正面向かって左から8番目の席。決して,直近ではないけれど,遠すぎない。これは談春だからなのだろうか。そんなことを思うと余計に居心地がいい。
 さて,仲入り後。笑うスタンバイが整ったままの会場。マクラもしっかり,時事ネタだ。手を抜かないね。流石だ。演目は,冒頭「文七元結い」で来るかな,と思わせたが,「船徳」。滑稽話で追い討ちをかける。揺れる船内。体をバッタンバッタンって,林家三平か,っての。そのくらいの大熱演。もちろん,会場は大盛り上がり。
 だが,下げが気に入らなかったのか,それとも,滑稽話2本かよ,の会場の一部の空気を読んだのか,「船徳」を終えて,拍手が鳴る中,幕を下ろさせない。立川談志しか,やらないという「小猿七之助」を始めたのだ。ラッキー,得したね。
 きっちり,客席を満足させなきゃ,終わらせたくない。そんな気概も感じることができた。
 また,北海道に来てください。必ず,聞きに行きます。できるなら,地元に来てもらいたいな。
 下の写真は,演目を終えて,サインと握手をする談春