ぜひ,いっしょにアイディアコンペをやってみたい。重松象平さん。


 先日,ふとリモコンのボタンを押したら映っていた「情熱大陸」。若い建築が,穏やかに,しかし,しっかりと意図を込めて語る様子が放送されていた。しまった,番組の冒頭を見逃した。どうやら,世界の注目プロジェクトを次々とこなしているらしい。

 無名の日本の若者が海の向こうで世界的建築家に才能を見出され、トントン拍子に出世していく。まさに『立身出世物語』を地で行ったのがこの男だろう。留学中にオランダの巨匠レム・コールハースに見出され、世界中の建築事務所を相手に中国の国営放送新社屋のコンペを見事勝ち取る。32歳でニューヨークにある建築事務所の代表に就任し、その後も次々と大型案件を勝ち取っていった気鋭の若手。


重松象平(建築家): 過去の放送 - 情熱大陸


 大胆。しかし,機能的で美しい。そうした彼が手がけてきた建築の様子が番組では放送されていた。
 この時代にあってビッグプロジェクトをこなす彼に興味が湧いたので,彼の名前で検索してみると,今年,彼が講演した様子をツィッター中継した記録がまとめられていた。


2011/8/19 重松象平さんレクチャー@京都造形芸術大学「Post Crisis」(#kz0819) - Togetter


断片的ではあるが,ツィッターならではの臨場感がある。悲壮感や黄昏感がなく,この時代を見ているのが,わかる。引用はあえてしないが,経済危機後に,アメリカで教会の建築(立て替え?)が増えていること。いま,非民主主義国がGDPを伸ばしていること。建築家が国土の安全とエネルギーについて考えることなどなど,重要が視点が提起されている。最近,まちなかを見ていても神社,寺院の修繕・改修が多いな,と思っていたところだったので,アメリカの教会も,なのかと感心した。
 彼のいう「ポスト・クライシス」については,


重松象平「ポスト・クライシスのグランドビジョン」


で一部,見ることができる。現状を彼がどう俯瞰しているかがわかるだろう。それとともに,彼が言う「縮小する時にこそ必要なグランドビジョン」が,どう提示されるのか注目したい。
 彼の建築をナマで見てみたいし,何かいっしょにプロジェクトを推し進めてみたいと思う。そこからさらに,世界中に向けて,アイディアコンペをぜひ,やってみたいものだ,と強く願う。