録りためたままにしておいたNHKスペシャル「仁淀川 青の神秘」（2012年3月25日(日) 午後9時00分〜）を見た。
こんな私の知らないキレイな川があるんだな，と感心しながらぼんやりと画面を眺めた。途中，目を離すと子どもの声がする。近くの幼稚園のプールが，川の一部を石で囲ったこの仁淀川そのものだという。園児たちはここで，夏の火照る体をさまし，泳ぎを覚えるのだという。場面は変わって，小学生の登場シーン。「川ガキ」である。本州から四国，九州で，川沿いの岩や橋の上から子どもたちが飛び込む，あのシーンだ。いいなあ，と思う。いまだにやってみたいと思う。いかにも小学生な映像だ。同じ学年であろう小学生の女子が，男子たちに交じって岩の上に立っている。男子の一人が誘っている。高さ５mだ。怖いよね。かけ声とともに，彼女は飛び込んだ。まだ，緊張が残る顔が水から出てきた。まだ息切れが残るなか，問いかけに答える。みんなが応援してくれたから…。男子のお前ら，エラいぞ。
私は小学生の頃，連れて行かれたいとこの家で，そのいとことオジさんに近くの川で泳ぎに行った。当時から小学校にはプールがあり，川なんてのは汚いもの一つくらいにしか思えなかったあの頃，川に入るのは意外な感じがした。実際に行ってみた川は，ずいぶんとキレイで同じマチだったのだけど，川によってずいぶんと違うのだな，と思ったものだった。
小学生ながら，ニュースは見る子どもだったので，海や川での事故も知っていたので，恐る恐る川に入ったし，足が底につかなかったり，急な流れは怖かった。もう，何年生だったのかも覚えていないが，一度だけ川で泳いだことがある。
川ガキには憧れる。そして，今，川ガキであるお前ら，羨ましいぞ。その価値を存分に味わえ。君たちのその時間は，何にも代え難いのだから。
