読書感想文「上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門」上馬キリスト教会 (著)

 あちら側とこちら側とのあいだを,「もう行き来できない」と諦めてしまう関係があると思う。強情だったり,強欲だったり,「まあ,おつきあいはごめんこうむります」という方との関係だ。自分たちから縁遠い宗教というのも案外そうで,信心が深過ぎる人とは,あー,もう,どうお付き合いしてよいものやら?なのだが自分たちへ無害であれば,たいてい見過ごされる。
 twitterでの人気アカウント「上馬キリスト教会」は,イメージでは(勝手に)厳粛であろうと想像している教会の中の人が,教会という向こう側と,われわれ側をつないでくれている。そうした「ゆるアカ」の運営者が著者となり,書かれた入門書。12使徒についてやさしく知れたりするわけだが,あれ,これは何かに似てるぞ,とも思う。思い出したのが,孔子とその弟子。そしてブッダとその弟子。苦労した,いいことを言うオッちゃんとその取り巻きという構図そのものが普遍的なのかも。オススメです。


上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門

上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門