読書感想文「みんな、忙しすぎませんかね?~しんどい時は仏教で考える。」釈 徹宗 (著), 笑い飯 哲夫 (著)

 仏教である。仏教の教えとともに暮らしてきた二人が対談と往復書簡形式で,いくつもテーマで己の知識と想いをぶつけ合う。学者でもあり僧侶でもある釈が真正面から答えれば,幼い頃からお仏壇と大家族の中から自分の視点を築いてきた哲夫がモノゴトを押したり引いたりしながら,独自の視点を見せつける。
 怒る,煩悩,地獄,運,努力は報われるか,バチが当たるなどなど,仏門の前を通り過ぎるだけじゃなく,ちょっとは覗いてみたいな,と思う方にはオススメだろう。日本人にとって,無意識のうちにインストールされてしまっている仏教とは,そもそもどういった考え方をとるのか,どんな由来やいわれがあって,今のスタンスを得るようになったのかが,ゆらりと理解できることだろう。
 それはそうと,この二人でミャンマーに行ってロヒンギャ族を実情を見てきてくれよ,暴行や虐待をする側の仏教徒たちを何とかしてやってくれよ,何とか言ってくれよ,と思うね。頼むよ,日本仏教。


みんな、忙しすぎませんかね??しんどい時は仏教で考える。

みんな、忙しすぎませんかね??しんどい時は仏教で考える。