読書感想文「ほんとうのリーダーのみつけかた」梨木 香歩 (著)

 言葉の本であり,態度の本であり,事実についての本であり,生き方の本である。
 なぜか。我々は,難しい時代に生きているからである。どう難しいか。我々はメディアの影響を逃れられないからだ。テレビやラジオ,新聞は言うのに及ばず,ネットの書き込みやSNSに毒されずにいられないからだ。
 あるシチュエーションに置かれて,湧き上がらずいられようか。ノンと背を向けることができようか。自分自身をコントロールし続けることができようか。
 本当に短い講演録である。だが,誠実に,時代の危うさと向き合い,自身の読者たちが大勢いる講演の場で言葉を紡いでいる。
 リーダーとは,ついて行きたくなっちゃう人か。頼りがいがあり,実際,頼りになる人のことか。リードされる側の大勢とは?そのリーダーについて行って,安心したいのか。包まれている感じが欲しいのか。そのカッコいいリーダーを担いでいる自分が誇らしいのか。
 ほんとうのリーダーとは,誰だ?さあ,ページを開いてみよう。


ほんとうのリーダーのみつけかた

ほんとうのリーダーのみつけかた