中堅以上の企業の採用担当、労務管理担当向けの一冊だ。
改題するなら、「なぜ、御社は学歴不問などとカッコよさげなことを言いたがるのか」だ。企業は知っている。時代の変化、移り変わりが激しい。何かを変えなくちゃならない。今の会社の連中に何かパッとしたことはないか、と問いかけたところで返ってこない。何かこうブレークスルーっちゅうか突破力つーか、このままじゃジリ貧やで。外部の専門家を使ったところで時間と金ばっかり掛かってモノになるかどうかわからんし、どや、ありきたりの新人採用をバーンと変えてみーひんか?今までにない血を入れるんよ。学卒欄は消しちゃうのよ。まー、こんなところか。
テッシーは、コツコツと理屈を積み上げる。出身校を問うて、わかった気になっていたこととは何か。その出身校のラベルがあることで採用担当が免責され、採用の後は配属先の原課と新人本人の個々の問題とされることの本質とは何か。配属される個々の職場で必要とされるスキル分析はできているか。そのチームを形成しているメンバーの性格の傾向は把握できているか、などなど。実は、変えたくないし変わりたくない職場風土で、学歴をもとに内輪の話で盛り上がれたものを壊されたくないし、部室のノリの半強制コミュニケーションもこのまま継続したいんじゃないですか?と。きっとテッシーは、クライアントに煙たがられただろうことは想像に難くない。
自分たちは何であるか。どうありたいか。これからどうするのか。実は合目的的組織であることすら怪しい日本の会社を「学歴」から問う本だ。
