この時代の気分を明確に表した傑作だ。
リボンちゃんを通じて、寺地は、薄ぼんやりとしたグラデーションのある感情を言葉にしていく。しかも、それを伝達の道具としてではなくて、時代を表現するように、だ。
実は、世の中は、こんな「気分」が潜在しているのだ、ということを理解するためにも読まれるべきだろう。そして、見過ごされたり、置いていかれたりしている気分が充満しているのだ、ということにも気付かされる。だからこそ、そんな気分や感情を大事にするためにも、もやもやしていることを単に「空気」などといってしまうのではなく、言葉にして輪郭あるものとして扱おうとする姿勢に読者が集まっているのではないだろうか。
それにしてもだ。世の中、株式会社ストレージのようなよくわかんない会社が存在し、回っている。テイラー城崎もそうだ。
私は、地域の中小企業ってイイな、と思うし、「キッチンかもめ」で社長とビールを飲みたい。そして福田家の焼肉にも参加し「モモっちはいいから、俺と飲もうぜ」と福田に言いたい。
それともう一つ。NHKでのドラマ化を期待している。
