「すまじきものは宮仕え」の企業小説、サラリーマン小説だ。
我々が、西遊記の主要登場人物だと思っていた一団の4名は、ただのプレイヤーであり、台本を書き演出を施したディレクター陣がいたのだ。見えているのは、全てではない。なるほど、中国の奥深い知恵である。
あの世も、仏教と道教のカンパニー制で、互いに別系統ではあるものの日常的に交流はあり、相手側をよく知っている。カンパニー制で司るのだから、部門別のCEOがいて、組織の都合が発生し、根回しも必要でいろいろと面倒なのだ。互いに立てないと、無理を通せば道理は引っ込むのだ。とは言え、上司の言うこと、上司しか持っていない情報、上司が先回りして打ってきた手立てに振り回される。菩薩級でさえ、パシリなのだ。大変すなー、巨大組織で働くっちゅうのは。
夢や浪漫ではなく、メンツや言い分を気遣うバックヤード・ストーリーだ。立場への言及や弁明、言い繕い、ホウ・レン・ソウの場面が多い。それは実際の組織内のコミュニケーションとしてやり取りされる事柄に即したものだ。
きっと、タフ・ネゴシエーター 李長庚の活躍に見習うビジネスマンは多いはずだ。
