2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

読書感想文「頭のいい人が話す前に考えていること」安達 裕哉 (著)

「謙虚に聞こう」と考えているのだ。 この謙虚になる相手というのは、クライアントだったり、上司だったり、先輩や同僚、部下ということもあるだろうし、言葉や歴史、シチュエーションそのものだったりもする。謙虚な態度や振る舞いのもとで発する言葉が効き…

読書感想文「まいまいつぶろ」村木 嵐 (著)

ダイバーシティ。インクルージョン。いや、エンパワーメントか。 障害を持った者への罵りを、時代小説という舞台を借りて日の当たる場所へ曝け出してみせた。実は、そうした者の誰もが好き好んで腐そうとしているわけでは無い。自分の身の振り方を案じて「使…

読書感想文「なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか? 言語学者、小学生の質問に本気で答える」川原 繁人 (著)

言語学最前線である。 言葉は変化するとはよく言われるし、実際、変化が起こるのは、発する言葉の伝達速度アップと効率化の欲求の表れであったといえそうだ。社会集団が安定化し、閉じた関係性の中で意思や意味を伝えるようになると、省略と省エネが起きる。…

読書感想文「化学の授業をはじめます。」ボニー・ガルマス (著), 鈴木 美朋 (翻訳)

とびきりハードで不寛容で未成熟な若くリベラルなアメリカでのおとぎ話だ。 女はいつも戦っている。負け戦であってもだ。だから、ページをめくるのは重くつらい。従順で健気で素直な「女の子」であることを当然に「定形」として求め・求められるという社会規…