2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

欲しい能力は,「コミュニケーション能力」と言うけれど。佐藤多佳子著「しゃべれども しゃべれども」を読んだよ。

相変わらず,マイブームが続いている落語。太一くん主演の映画「しゃべれども しゃべれども」を見て,原作を読んでみた。いくつかの差異はあるものの映画は原作を忠実に表現したもので,映画の落語の世界が,さらに深く広がる 主人公・今昔亭三つ葉は,入門…

札幌・本願寺展に行ってきた。

本日,最終日に何とか間に合って本願寺展に行くことができた。最終日の混雑とは,いかほどかと恐れながらではあったが,身動きがとれぬほどではなく,説明装置をつけた人たちの合間合間から鑑賞することができた。 無題ドキュメント 親鸞聖人750回大遠忌法要…

いやはや,当たり前のことながら,平均寿命とは0歳児の平均余命

日本人は長らく「人生50年」を寿命と考えられてきました。実際,戦後間もない1947年の平均寿命は男性が50.06歳。女性が53.96歳。 朝日新聞 e6 2010年5月15日 ここまでは,何の違和感も無く同意できる。 でも平均寿命が短かった戦前だって,長生きの人は多く…

案ずるよりも産むが易し,と簡単に言えないということ−「ポトスライムの舟」を読んだよ。

契約社員の29歳の女性が,自分の年収と同じ世界一周旅行費用を貯める話し,と言えば思いだす方も多いことだろう。この津村記久子著「ポトスライムの舟」を読んだ。 主人公・ナガセはとにかく,思い考える。 たぶん自分は,先週,こみ上げるように働きたくな…

世界最北のマチがフリーゾーン。日本の過疎地にも応用可能だろうか。

ちょっと,気になる。 ノルウェー本土は移民規制があるらしく,このため,このフリーゾーンでは,アジア系住民が多く住むのだそうだ。 北極点に近いスバールバル諸島。ここに世界で一番北の町がある。ビザなしでも自由に働け、住むことができるフリーゾーン…

美術館・新星館に行ってきたよ。

司馬遼太郎が画伯と呼ぶ人の一人・須田剋太。この須田画伯の絵画・書・陶芸にたっぷり触れることができる新星館に出かけてきた。大満足。 オーナーの大島さんが1階で説明したくれたのだが,須田画伯は大変な早描きだったと言う。確かに旅先で描くことも多か…

社会とシステムと民主主義

読み終えた山崎ナオコーラの最新刊は,冒頭,次のように始まる。 社会とは一体なんであろうか。 広い宇宙の中の極小の星,地球。その海に浮かぶミニ国家,「日本」。その国の首都,小さな東京につきまとい,豆のような暮らしが続く。この小説の,舞台は狭い…

もうフロントグラスすら,いらなくなるんじゃね。

富士通テンは、車両を上空から見下ろした映像を表示する車載システム「マルチアングルビジョン」を開発したと2010年4月20日に発表した。トヨタ自動車が10年5月6日から「マルチアングル全周囲モニター」として「プリウス」など3車種のオプション製品に設定す…

女子の主張とサクセスとその向こう−山崎ナオコーラ著「この世は二人組ではできあがらない」を読んだよ。

山崎ナオコーラの最新刊を読んだ。 いまの女子の思考の底流を理解することになる一冊だ。そして,女子であることの様々な幻想からの自由を獲得する煩悶のモノローグだ。 「つきあって」と言うので,「はい」と返事しておいた。「つき合って」というのは現代…