2012-01-01から1年間の記事一覧

今年最後のブログ更新は「常識外」のチェーンストア経営

気になっていたので,手元に置いておいた新聞記事に触れて,今年のブログ・エントリーの最後の更新にしたい。 記事が紹介するのは,西松屋チェーン社長の大村 禎一さん。京大大学院の金属工学を学んだ理系社長だ。 この社長の経営方針が「店舗増で増収増益」…

立川談春師の独演会に行ってきたよ

年4回の談春師の最後となる札幌での「冬談春」。年4回,同じホールでの独演会。1回目の春談春から4回通しでチケットを買った客が大勢いて,もはや,客席は同志だ。 そんな温かい「チーム・談春」の総会,もとい,独演会に行ってきた。 座布団に座り,顔…

組織が動かないと嘆くより,原理原則と人が組織を動かすことに気づけ!

対照的な記事を読んだので,メモ代わりに。 衆院選を機に考えてほしいことがある。政府の「審議会」のことだ。各省庁には、公式・非公式に数多くの審議会や研究会、検討会などが設置されている。筆者の経験からも言えることだが、これらの多くは、官僚による…

小朝師の独演会に行ってきたよ。

今晩,春風亭小朝師の独演会。 たまにある12月のみぞれ,じゃなくて雨が降る中での開場。すでに積もっている雪が融けてザクザクになる足下の中,7〜800人の入りかと思う。 幕開けは,春風亭ぴっかりさん。NHK新人演芸大賞を見て記憶にあったとおりの噺家…

公務員をエリート視する昨今の誤解を解いておこう

朝日新聞の記事に目がとまった。 「女性の職場は少なく,パートは働くきっかけとなりました。大卒で公務員になった兄よりお給料が多くて驚いた」 2012年12月1日 朝日新聞「昭和史再訪問」 29年(1954年)10月 パートタイマーの誕生 パートから後に正社員に…

「野菜と牛乳を摂ることが大事」のソース

なぜ,野菜と牛乳を摂ることが大事なのか。 もっともらしいことは,世間によく出回っている。もうイイじゃないというほど。だが,それの根拠は?となると「うるさいことを言うな」となる。 昨日の朝日新聞の記事で,九州大学大学院教授・清原裕さんが紹介さ…

「子育てにケアマネジャーを」の主張に賛成する

溜まった雑誌の処分を,鋭意実施中で,思い入れのない雑誌を必要なページだけをバラバラにしていく行為は,背徳的であるがバラした瞬間,とても気持ちがイイ。 相変わらず,書評欄で目が停まる。 「例えば介護保険のケアマネジャーのように担当者をつけて,…

「オマエは既に負けている」と米倉誠一郎は,言っている。

今月17日の朝日新聞のインタビュー記事より。 一橋大学のイノベーション研究センター教授・米倉誠一郎さんが,巷にあふれる強いリーダー(シップ)の希求に棹さしている。 強いリーダー,カリスマのようなリーダーを待望するのは敗北主義。学生たちにもそう…

「信長死すべし」を読んだよ。

「平成の明智光秀」が話題になったことすら,間もなく記憶から消え去ろうとしているわけだが,そういや,事実上の主人公として明智光秀が主人公の小説を読んだことを思い出した。山本謙一著「信長死すべし」だ。 この小説は,本能寺の変・朝廷黒幕説をとる。…

これが江戸の風ってもんよ!「半七捕物帳」を読んだよ。

今年,読む小説シリーズということで。 時代小説といっても史実に残る有名人が登場人物ではなく,フィクション。裏表紙の説明書きには,「岡っ引き上がりの半七老人が,若い新聞記者を相手に昔話を語る。『石灯籠』事件で初手柄をあげ,以後,二十六年間の岡…

指導運転士さんが言う「『人生には思うとおりにならないことがある』ということを教えているんです」

昨日,観光鉄道の「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」の気動車運転体験に「つきあう」ため,陸別町に出かけてきた。 おそらく,私にとって初めての陸別町。たまたま,ご縁が無かったと言えば,それまでだが,旭川から帯広に向かうルート,旭川から北見,網走,釧…

「火天の城」を読んだよ。

第11回(2004年)松本清張賞受賞作品の小説「火天の城」。私にとっては,「利休にたずねよ」の著者・山本兼一による小説。「利休にたずねよ」では,千利休が自害至る感情のもつれ合いと気骨がオムニバス形式でありながらもグイグイ読ませたが,さて,この「…

おくりびとの補助をした

伯母の葬儀に行ってきた。もう,ずいぶんと話しをしていなかった。伯母は老人性痴呆症を発症しており,聞けば,15年もこの病を患っての療養生活だったとのこと。そうか,そうだよな,と思う。 親戚一同が集まる席(それって,結婚式か葬式くらいなのだけど)…

昨日の緊急地震速報は誤報だったのね。

昨日の昼,職場で「アレ?揺れてない?」との声。周りにいる同僚のケータイがビービー鳴り出した。「緊急地震速報です!」との,やや緊張感のある声。揺れは,ややしばらく続いたように感じた。ゆーらゆーら,とね。 ネットで検索したものの肝心の情報にヒッ…

旅をする「時期」が来たり,来てしまったり,ということ

何気なく見た日曜の新聞の書評欄に目をとめた。 学生時代は旅とは無縁だったが、旅好きの妻の影響で、結婚していきなり世界一周したことで旅にはまる。 自分を探さない旅 吉田友和さん - 加来由子 - 著者に会いたい | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイ…

味覚の嗜好にも,いままでにない変化が起きている,という

あの果物ゼリーの「たらみ」の商品開発担当・井下さんが感じている変化。東京出張の際に欠かさない「デパ地下」めぐり鍛えた舌で出した答えだ。 「最近は,かなりはっきりした濃い味が好まれるようになっています。いままでにない変化です」 「糖分控えめ」…

簡易給食とは「非常時」を押しつけることだろうか,と思案してしまう。

先ほど,ラジオを聞いていたら,何気ないローカルニュースに耳をとめた。 計画停電が実施されると学校給食の調理もできなくなりますが、室蘭市では計画停電に備えて、メニューを切り替えた簡易給食が25日、小学校の給食として提供されました。 室蘭市では…

その国の社会構造が生産活動を規定することと,ビジネスメイクは違うと思うけどな。

自転車を巡る日本の社会構造については,id:finalvent 先生がずっと,歩行者保護の観点を強く言ってきたように,ずいぶんと歪んだものとなっている。だいたい,車両であるはずの自転車が歩道を,むしろ走りなさい,と標記されているわけで,なんだかなー,と…

苦言を呈された国会事故調報告を,よく読みゃ「誰が」張本人かは書いてある。

ネットで話題となっている「ニッポン論」的批判の記事。 【ロンドン=内藤泰朗】東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会が5日に最終報告書を提出したことについて、英各紙は日本文化に根ざした習慣や規則、権威に従順な日本人の国民性が事故を拡大さ…

勝ち組とは〜ウチダ・コクゴ辞書より

かちぐみ【勝ち組】(名)たまたま過去の選択により得た、好結果や地位。偶然の産物に過ぎぬため、本人の努力や才能をことさら理由にすると、反感を買うことになる。また、得ている地位や報酬の根拠も乏しいことの自覚もあるため、転落することの怯えも大き…

「センセイの鞄」川上弘美:著を読んだよ。

「ジジイの妄想」小説である。 口には出せないジジイの理想の恋バナ(話)だ。奇行,虚言を繰り返して家族に迷惑をかけ出奔してしまった妻。行きつけの落ち着いた居酒屋で,昔の教え子と難度も顔を合わせる日々。丁寧で,少しに人と違ったこだわりとユニーク…

「織田有楽斎」菅靖匡:著を読んだよ。

織田有楽斎である。織田長益。 茶道を嗜む人にも,歴史マニアにも知られているとおりだから,ここではその人には触れない。一般への知名度を考えると,この人を主人公に抜擢はしないよね,フツー。と,思いつつ手に取ってみると,まあ,セリフがオール名古屋…

井上靖著「本覺坊遺文」を読んだよ。

つい,手をとってみた。というのが正直なところだ。勝手にご縁かも,と思って。読み終わってから,ずいぶんと経つのだが,たんたんと読み進んであと,少し気になりながらも,ここに書かずにいた。 特段,書かないでいた理由があったわけではない。今の時点で…

カセットテープの信頼

家電業界,いや家電メーカーが厳しいのだ,という。 「そもそも,家電って」と,平成生まれなら笑うだろうか。もちろん,家庭の固定電話ではない。家庭電化製品。家庭生活を便利に豊かにするための道具であり,家庭の誰もが使える製品のことだ。 この家電。…

想像力が欠けているのはどっちだ,ということ

そういや,インターネットでそんなニュースを見たっけな,と記憶があった。 2009年に愛知県で実際に起きた事件を元にした「先生を流産させる会」が,東京・渋谷のユーロスペースで公開されている。(略)妊娠中の教師に反発する生徒が同名の会を結成,教師の…

香典返しにもらった海苔が美味しかった件

もう,昨年のことになるので,ずいぶんと前の話しなのだけど,知人のご家族のお葬式に参列した際,香典返しに焼き海苔をもらった。 よその土地のお葬式の事情には暗いので,香典返しの一般的なことはわからないのだけど,北海道の場合,会葬の礼状とお茶,も…

あのキョンキョンこと,落語家・柳家喬太郎師でさえ噺家を辞めたいと思うということ

当代人気ナンバー・ワンの落語家・柳家喬太郎師。キョンキョンと言って喬太郎師を思い浮かべるのは落語通だ。柳家三三師ももちろんイイ。立川談春師の切れ味にはほれぼれする。この技を磨き上げた二人のような実力者とキョンキョンは,どう違うのか,と言え…

今年,読む小説シリーズ:「ぴんぞろ」を読んだよ。

スッ,と読んだ。読み終わっちゃった。 困った。感想が浮かばない。賭博小説として紹介されて読んでみたのだけど,ギャンブルに関するシーンは薄く,むしろ,サイコロが折込まれた流連荒亡と言うと言い過ぎか,流転の話だ。 テンションが上がったり作品に入…

クルマの運転と同様に,バカには近づかない,ということ

トイレの壁に掲げているカレンダーは,以前にお世話になったクルマの整備工場のもので,毎朝,これと向かい合っている。 おそらく,自社名を余白に入れるクルマ屋さんの共通のカレンダー・フォーマットなのだ,と思うので,同じ内容をご覧になっている方も全…

映画「英国王のスピーチ」に見る「ニュー」メディアの使い方

録りためてた放送のうち,映画「英国王のスピーチ」を見た。 『英国王のスピーチ』(えいこくおうのスピーチ、原題:The King's Speech)は、2010年のイギリスの歴史ドラマ映画。第83回アカデミー賞作品賞受賞作品。イギリス王ジョージ6世(即位前はヨーク公…