2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

読書感想文「地雷グリコ」青崎 有吾 (著)

痛快・天空人ゲームバトルである。 ゲームの要素とは、遊戯性と射幸性、そして全てのプレイヤーを制するルールである。なので勝負を分けるのは、ルールのハックである。とは言えである。できるのか?易々と勝ち負けを分ける勘所を読み切り、対戦相手の手と判…

読書感想文「この世にたやすい仕事はない」津村 記久子 (著)

仕事と居場所と感情の話しだ。 働くことに伴って少なからず、感情のやり取りが発生する。それは達成感や感謝を向けられることといった正の面もあるし、ただただ疲弊したり夢中になってしまうあまり前後が見えなくなる負の面もある。 もっとも、煩わしいだけ…

読書感想文「チーム・オルタナティブの冒険」宇野 常寛 (著)

子ども向けのテレビ特撮ヒーロー番組の放送時間は、なぜ30分なのか。 子どもの集中力の持続時間の長さでもあるように思うが、実は違うだろう。一話で子どもをテレビの前に釘付けさせ続ける制作者側の力量の問題でもあるし、実は、視聴者である子どもは保護者…

読書感想文「硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ」酒井 聡平 (著)

気骨と使命感を帯びた記者の歩みだ。まるで講談ものに出てくる仇討ちの浪人のようではないか。 物事を「終わったことにしたい」「面倒なことは避けたい」という勢力は確実に存在する。そのことを指摘したり、迂闊に本質を追求すると逆上したり逆襲を受けたり…