FCを考える人文地理学 [みんなの人文地理学]

斎藤美奈子著「物は言いよう」を買った。¥1,680-なり。
1月9日付朝日新聞で,三浦しおん氏が「性別や年齢に関係なく,物心ついている人は読むべし」と評していて,気になったいた本だ。また,同紙の書評欄でも活躍する斎藤氏は,評者としても私のお気に入りベスト3の内の一人なので,期待が高かった。

予定通り,面白い。
まだ,読みかけなのだが,グイッと引き込まれた段階でこれからますます面白くなるであろうことを期待している最中だ。なにせ,まだ記憶が生暖かい舌禍事件が続々と飛び出してくるので,発言が飛び出した雰囲気を思い出すので,うなずかされる。また,自分自身でこれらの舌禍事件の際にモヤモヤとした違和感を著者がスッキリと示してくれているので,早速,アンダーラインが行列になっている。こうして私の頭の中に,「言動がセクハラや性差別にならないかどうかを検討するための基準」=フェミコード(Femi Code(FC))を読み込み中だ。

さて,このFCを考えるためのフィールドが人文地理学にあることを紹介しておきたい。アメリカ地理学会(AAG)において,Topical Proficiencyの選択肢の一つに「Gender」がある。また,Speciality Groupsには,「Geography Perspect on Woman」「Sexuality & Space」などがある。もちろん,文化地理学や民族・人権のテーマもある。

FCにもつながる人文地理学なのである。