「パラサイト・シングル」という言葉がある。東京学芸大助教授の山田昌弘さんの造語で，「寄生する独身者」，大人になってもスネかじりを目的に親元から独立しようとしない者を指している。確かに，周りを見渡すと社会事象としてとして，親との同居組が目立つ。親を支えなくてはならない事情がある人も中にはいるのだろうが，自主・自立，独立・独歩の気概が失われてしまっているのではないか。「親離れ・子離れ」という言葉もむなしい。社会の中にあって，自分の人生を切り開いていこうと思わないのか。こどもの自立を喜びとして受け取ることが，親として出来なくなってしまったのだろうか。
こんな中，ベンチャーの掛け声を聞いても寂しい気がする。そりゃあ，僕らはチッポケな存在だ。ただ，勇気と一緒に歩いていきたい。そのために，こんな「寄生」も緩和されなくてはならない。
