泣いた「中村仲蔵」 


志の輔らくごの世界へようこそ 其の壱

を見た。参った。まず,こうした家柄が無いものの好きな道でけなげに努力した末に,才気の発揮し栄達する青年の話しには,スナオにグッと来てしまう。その上,志の輔である。放送事故か,と劇場にいない分,余計な心配をしてしまう程の「間」を自在に使いこなし場面を作り上げていく。私の中では,「仲蔵」が見えている。カメラワークも秀逸だ。この視点の演出も憎い。


ボロっと泣いちまったい。


この人情話を見終わって頭にあったのは,


さぶ (新潮文庫)

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周りが才能を認めた青年を大きく育てる話しはイイなぁ。そう簡単に,そう安々とはいかない。道を外れることもある。それでも,期待を寄せる人が温かく導いてくれるそうした世間の有り様をただただ,イイなぁと思う。


いいなぁ,落語。いいなぁ,人情話。


林家正蔵 名演集 2 中村仲蔵/花見の仇討

林家正蔵 名演集 2 中村仲蔵/花見の仇討