名前の品格


 月刊誌「統計」という雑誌がある。どんなジャンルにでも業界誌というものはあるのだが,初めて見たときは本当に驚いたし,ほとほと感心した。もっとも,月刊「下水道」月刊「用水と廃水」という雑誌もあるのだ。下水マニアの皆さん,お買い求めください。

 その月刊「統計」2001年1月号は「21世紀の日本」の特集が組まれ,「21世紀の暮らし」のタイトルで小文が掲載されている。著者は,「坂東・菅原 眞理子」。いや,本当にそう書いてあるのだ。末尾にある読みがなと所属・役職は,カッコ書きで(ばんどう・すがわら まりこ 内閣総理大臣官房管理室長)とある。

 あの坂東 眞理子なのかもしれない。

24歳で結婚し、「坂東」姓になっているが、著作ではペンネームとして旧姓「菅原」名義を用いたものもある。


坂東眞理子 - Wikipedia


 いやいや,「菅原眞理子」と「坂東眞理子」を使い分けたことがあったということで,この「坂東・菅原 眞理子」さんとは,別人かもしれない。経歴を確認しておこう。


坂東眞理子 - Wikipedia


 確かに,この雑誌掲載の役職名は出てこない。違う人の可能性がある。私の浅学さゆえに恐縮なのだが,名字に「・(ナカグロ)」がある珍しい名字の方なのかもしれない。この場合,「・(ナカグロ)」は読み飛ばしてイイのだろうか。それとも,


 バンドウ テン スガワラ マリコ


なのか,


 バンドウ ナカグロ スガワラ マリコ


なのか。まてよ,


 バンドウ ハイフン スガワラ マリコ


かも知れんな。
 仮に,この「・(ナカグロ)」は発音しないとして,英語の表記はどうなるのか。


 Mariko Bandou Sugawara


となるのか。いや,待て待て。サッカー選手の田中マルクス闘莉王は,

Marcus Tulio Tanaka


マルクス - Wikipedia


となるのだ。油断はできない。この例に習うと,


 Sugawara Mariko Bandou


かも知れない。難しい。だからこそ,押さえておくべきは,名前の品格なのだろう。



女性の品格 (PHP新書)

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