車載スコップと牽引ロープとスノー・ヘルパーとブースターケーブルを買う


 一昨日,JAFの世話になった。「雪道でスタックした」と書けば,とおりが良いが,みっともない話だ。朝,通勤用に借りている駐車場で私の置き場所の正面が空いており,そこにクルマの先を入れてバックを試みたところ,キュルキュルキュルルルー。正直,驚いた。今のクルマは私にとって初めての4輪駆動車で,オフロードタイプではないが埋まったことなど一度もなかったからだ。
 クルマをわずかでも前後させて,少し動いたところで一気に脱出する−この目論見は,柔らかく雪が積もった場所では,かえって掘り返すだけで状況の悪化を招いた。隣の果物屋の店主にスノー・ヘルパーを借りたい旨,伝えたが息子のクルマに積んであるが,既に出勤したため無いとのことだ。JAFを呼べと勧められる。こういうときの状況判断が大事だ。まだ,掘り起こして脱出の可能性を探った。ホイールハウスだけではなく,エンジンルーム下にも圧縮された雪が詰まっていた。幾分,取り除いては見たもののタイヤは空転を続ける。決断は早い方がいい。JAFを呼ぶことにした。
 大雪の朝,何のために早く家を出たのかと思ったが,まだ,早く家を出たから決断できたといえるのか。JAFがきた。予定よりも早くきた。救出車輌で牽引されるものと思っていたが,スノー・ヘルパーをかませて隊員が押してくれるだけで脱出できた。わずかな救出時間だった。
 果物屋の店主が言う。この駐車場では年に何度か,埋まるんだよね。そうなのか。しばらく,雪が原因のトラブルに会っていなかったが無防備過ぎた。「ちゃんとしよう」。免許の更新時にもらった講習教本に出ていた「車の冬の装備品」を買い揃えることにした。以下,一覧。

  • スコップ
  • 除雪用ブラシ
  • ブースターケーブル
  • スノー・ヘルパー
  • 軍手
  • その他(長靴,防寒具,牽引ロープ)


この内,車載スコップと牽引ロープとスノー・ヘルパーとブースターケーブルを買った。スコップはアルミの軽量のもの。プラスチックだと固く凍った雪に対処できないので,しっかりしたものにした。スノー・ヘルパーはプラスチック製。昔は鉄製でやたらと重かったのを思い出す。ブースターケーブルや牽引ロープは,使う確率を考えると購入が経済的に正しい選択かどうかは疑わしい。しかし,「ちゃんとした」ドライバーであることを選びたい。当然あるべきドライバー像の側でいたい。
 車を運転するようになって感じた「運転するということは,交通社会に新たにデビューするということだ」を思い出している。冬道を運転するには,備えるべき装備をともなって路上に出るべきだ。一人前のドライバーとして,当たり前のことを「ちゃんとしたい」のだ。装備品は使わずに済めば,何よりだ。