2009年(平成21年)9月2日,日経MJより,
岩手県遠野市の郷土色を生かしたジンギスカン鍋「かっぱん」。
精密機器部品製造業の発売元が,地元名物の焼き肉料理であるジンギスカン用の鍋に民話に登場するカッパのイメージを重ね合わせた。
カッパ顔のジンギスカン鍋
肉や野菜をのせる鍋の部分がカッパの皿,それを支える台座の部分を顔に見立てたデザインだ。
ちなみに,これ → 遠野産ジンギスカン鍋
はあ,まあ,ユニークグッズをつくったのね,と感心していたのだが,よく見ると「地元名物の焼き肉料理であるジンギスカン」とある。地元とは,岩手県遠野市。なのに,ジンギスカンとは,これいかに。
ジンギスカンは戦後市民に親しまれてきた遠野名物で、鍋を土産品として購入する観光客も少なくない。
別な報道でも,遠野名物である。
なぜだ,北海道固有の料理ではないのか。
「ジンギスカン」というと北海道を思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、我がまち遠野でもその歴史は古く、50年近くも前から羊肉が「ジンギスカン」という形で食されてきました。
今では、市内スーパー店頭でも生の羊肉が売られるようになるなど、遠野に住む人にとっては、とても身近な料理になっています。
遠野では、『今日は焼き肉やるか!』イコール『今日はジンギスカンやるか!』といっても過言ではありません。
そんな「ジンギスカンの街」遠野で、そしておそらく岩手においても最初に一般に紹介したのが、当店の<初代>安部梅吉なのです。
初代は戦時中に満州で食した羊肉料理をぜひ故郷に広めたいと、帰国後、昭和30年頃からお店に羊肉を出しはじめました。
(略)
そして、いつしか遠野は一人当たりの羊肉消費量で北海道と一、二を争うほど、ジンギスカンが盛んな街となったのです。これらを考えてみると、ジンギスカンを遠野名物にしたのは、羊肉の美味しさに気がついた、味に厳しいたくさんのお客さまご自身だった、と言えるのではないかと思います。
その後、遠野の綿羊はほぼ姿を消してしまいます(食べ尽くしてしまったのです)。
なるほど,ちゃあんと歴史があるんだね。一度,食べてみたいぞ,遠野名物ジンギスカン。
それにしても「食べ尽くしてしまった」んだね。