それは違うよ,ムネオ


 ムネオが国から地方への分権の方法について言っている。地方への配慮が足りない。地方はまだまだなのだ,と。果たしてそうか。どこまで行った状況が中央と地方の「格差」のない状態なのだ。ライフスタイルや価値の違いを認めず,利便性やモノゴトの量の「違い」を否定しては話しにならない。だって,僕らは居住の自由があるんだよ。
 ムネオの言う道路の話しは典型だ。国道を北海道庁が管理するようになったとして,それをこれまでの国道基準で管理をすればいいのであって,なにも道々(「県」道のことね)の基準に落として管理する必要はない。だったら,違う基準の管理となって合理化になっていないじゃないかって?そうじゃない。管理部門,「バックオフィス」部門の統一,合理化ができるじゃない。合併効果とはそういうもんだ。なにも地方の道路を1メートルたりとも整備しないという議論でもなければ,地方の道路の管理なんて,もっと手を抜け!という議論でもない。
 ムネオよ,思いあまる気持ちは十分すぎるほどわかるが,ほどほどにしてくれ。分権は進めなくちゃならないし,かりに過疎であっても最後の住人がそこに住んで幸せだと思える暮らしを営んでくれるよう必要な手助けをするのが地方政府ってもんだ。それだけだ。

 権限だけもらっても、裏付ける財源なくては仕事ができないのだ。だから地方は慎重にならざるを得ない。
 丹羽委員長は国道と地方道の除雪の実態すらわかっていないだろう。北海道の場合、国が管理する国道は5cm雪が積もったら除雪体制に入り、24時間除雪がなされる。北海道が管理する道道は、10cm積もって初めて除雪体制に入るが、それも午前0時までである。
 国が管理するか地方が管理するかで、助かる命も助からなくなる可能性がある。脳溢血、心臓病はじめ、一刻を争う病気のことを考えるとなおさらである。 机上論で言われても迷惑するのはその地に生きる人達だ。もっと心の通った、血も涙もある話をしてほしい。大企業の経営感覚で、しかも手数料を取って商売する商社のやり方が全て正しいということにはならない。それぞれの地方の現状を十分に把握して、中身のある地方分権の議論をして戴きたい。


宗男日記から - 鈴木宗男ランド ブログ by宗援会
ムネオ日記 2008年9月1日(月)