葵間道とは


 今日は,お茶の稽古。11月は茶の湯の世界の「正月」,炉開き。炉開きとは,風炉から炉の季節に変わり,茶壷から新しい抹茶を出す茶事。ここで1年がリセットされるようなものなので,お祝いされる。そうした意味を込めて「ぜんざい」を作る教室や稽古も多いとのこと。私どもの先生もお汁粉を用意してくださった。つくり出すとサービス精神が旺盛な先生のこと,カボチャも入ったお汁粉を美味しくいただいた。こうしたお心遣いになんと申してよいのやら,ただただ門弟として学ぶことばかりだ。


 この炉開きで,茶壺の練習。その茶壺が,これ。



絵柄の美しい仁清写し。華やか。茶碗などとは違って形の大きな茶壺だが,これも拝見を所望となる。なんと,スイカのような大きな茶壺を横に寝せて,ごろごろと転がしながらの拝見。すこしユーモラスな風景となる。
 ひととおり,見終わったあとに,壷の窯や作者だけでなく,茶壺の口を覆う口覆についても,金襴,緞子,錦など「名物裂」を尋ねるわけだが,この口覆は「葵間道(あおいかんとう)」とのこと。ただ,この葵間道とは,なにか?については詳しくはわからず,宿題となった。調べてみると,

間道(かんとう)
縞文様のある裂をいい、「縦縞」「横縞」「格子縞」がある。漢島、漢東、漢渡、広東、閑島、邯鄲などの字が当てられる。名物裂の縞織物が、主として中国広東地方で産出された絹織物であったことからこの名称が起こったとされる。「日野間道」のようにインドや中近東などの木綿の入った縞織物もある。


茶道|茶の湯の楽しみ|茶道用語


とある。すると,葵の地に,縞文様が入った裂のことをいうようだ。葵間道を検索してみると,


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http://www.yoka-ocya.com/37_161.html:imgage


などがあり,上の茶壺と同様の裂であることがわかる。
 口覆の疑問も解けたことだし,自主練をくりかえして次回のお稽古に向かうとしよう。