Wikipediaさんは,コロッケ好きである。その証拠に,
揚げたてが格段に美味しく、1960年代以前は子供が揚げたてのコロッケを買ってその場でおやつに食べる風景も見られた。
貴方って,いったい…。まぁ,でも,そーだよねー,美味しいよね。しかも Wikipediaさんは,イモへのこだわりもある。
コロッケ用にはでんぷん質な男爵イモが食味の点で適している。
そうなのか。こんな愛情あふれる Wikipediaさんとリアル辞書とではどう違うのか。「広辞苑」さんと比べてみる。
西洋風揚げ物料理の一。あらかじめ調理した挽肉・魚介・野菜などを,蒸して裏漉したジャガイモ,またはホワイト・ソースをつなぎ材料として好みの形に丸め,小麦粉・パン粉を付けて油で揚げたもの。
コロッケ - 広辞苑第4版
これじゃ,レシピである。思い入れがかけらも無い。一般的な辞書はこんなもんか。
では,「新明解」さんはどうか。なんとこれが,ひと味違う。
よくほぐした牛・豚肉やカニなどの肉をホワイトソースであえ,小判形に丸めてパン粉をまぶして揚げた食品。
コロッケ - 新明解国語辞典第6版
イモが出てこない。肉はほぐすだけで挽き肉とは書いて無い。しかし形は小判形に指定してある。基本を知っとけ!ということか。これだけじゃない。この後のカッコ書きの説明がスゴい。
本来は高級品。
コロッケ - 新明解国語辞典第6版
えー!!ナニナニ?じゃ,何になったと言うの?
大正末年以降わが国で広まった,簡便なおかずとしての中身はゆでてつぶしたジャガイモに牛・豚のひき肉を少量混ぜたもの
コロッケ - 新明解国語辞典第6版
「簡便なおかず」…。
そりゃ,そーかもしれないが…。全国7,000万人のコロッケ・ファンのみなさん,撃沈である。どうする Wikipediaさん。
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