昨晩,DVDにて,映画「太陽」を見た。
8月14日にこれを見るというのも正しい日本人の8月の一つなんじゃないかな。
イッセー尾形扮するエンペラーは,ディテールに凝り過ぎている感がつきまとってもったいない。実在の人物を取り上げているだけに,役ではなく形態模写になっていすぎやしないか,そこが気になって仕方がない。全体の抑制の利いた演出は好きだが,あっさりし過ぎた脚本,つまり,主人公の大きな内面,人物像に迫りきれていないのが惜しいと感じた。この歯がゆさがエンペラーを着ている,もしくは着ぐるみのとしてのエンペラーの感を残す。
桃井かおりの登場でラストになるが,この落差,急に庶民性が湧いてくると言ってしまえば揶揄になるのかも知れないが,これは監督が,夫婦なんて,こんなもんよ,と「人間宣言」してしまっていると受け取っていいか。そんな気にもさせる。
フッと静かに見るには,いい映画です。
- 出版社/メーカー: クロックワークス
- 発売日: 2007/03/23
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