相武紗季(だからぁ、「愛撫先」が最初の漢字変換候補というのはマズいだろ、へこむゾ)の声に釣られたわけではなく、安スーツを調達しに、アオキに出かけた。M-1の司会でずいぶんと株を上げた上戸彩のCMが頭にあったので、店内の相武紗季のポスターで「そうだったけ?」と再確認した。このポスターといい大河ドラマといい相武沙希は疲れているっぽいな。タレント大事にしろよな、事務所。いかん、話しを戻す。すっかり傷んでしまったスーツは、ジャスコで買ったものだから、アオキのチョイスは、まあ順当なトコだろう。消耗品、作業服としてのスーツだ。
父親がスーツ族ではなかったため、社会人になりたての頃は、ずいぶんと迷った。新聞についてくる小冊子でもいいし、「男のための〜」と書かれたリーフレットでもいい、基本をさらりと書いているものを目を通すウチに、それらにほぼ同じ事が共通に書かれていることを守るようにするだけで、この類の基本は身につく。もっとも、いまはネットでチョチョイの時代だろうけど、それならなおのこと複数のページに目を通すとよいだろう。スーツにまつわる余韻に浸りたい人は、林勝太郎がオススメだ。林の著書については、いつか書くかもしれない。
ブレザーが充実するのは楽しいが、ハンガーラックをスーツで充実させるつもりもないので、その選択はいつもどおりとなる。なので、そそくさと選んでしまって支払いを済ませる。ポイントだの、キャッシュバックだの、お得だのの説明を受けたが、本社の官房の指示とはいえ、財務のために現場の仕事と大して客に喜ばれもしない「サービス」に時間が削がれる。間違った「顧客志向」だと思うのだが、どうだろう。まあいいや。店員と「困りましたね」「面倒ですよね」と腹の中で電波を出し合った後に、確認をしてみた。「スーツの下取りって、やってましたよね?」。結果はok。いくつかの寸法直しの出来上がった日に、着古したスーツを持って行くことにした。
昨晩、アオキに引換証を持って訪ねた。店員がずいぶんと丁寧な印象を受けたがなぜだろう。気のせいか。ご試着してみますか?と聞かれたが、面倒なので断り、片側が透明なビニールで真ん中にファスナーのついたスーツをくるんだ袋(これの正しい呼び名はなんなのでしょう?)を受け取ったあと、持ってきたスーツを手渡すと、店員が「少々お待ち下さい」と奥へ行ってしまった。なんだよ、早く帰りたいんだけどナ、と思って待つ。すると、ジャジャーン!
「¥15,750分の商品割引小切手、です」
えっ?あのオンボロ・スーツが?マジっすか?いや、ちょっと、みんなアオキに行けよ。だって、服って捨てるのイヤじゃない。昨日まで袖を通したり身につけていたものを、この瞬間から「ゴミ」にしてしまうための気持ちの切り替えが出来ずにあれやこれや逡巡してしまうし、無価値の存在に自分が断定してしまうことに、とても気が引けてしまう。むしろ、譲るので、だれかがその役割を変わってもらいたい、そんな軟弱な私たちにぴったりなサービスではないか。しかも、ゴミの有料化に伴い、燃えるゴミとしてずいぶんとスーツはがさばってしまうのだ。
ちなみに、
皆様からご提供いただいたウール製品は、草木の成長促進・雑草防除用シート、オイル吸収材や断熱材等などのエコロジー資材(緑化推進資材)に生まれ変わります。
燃やされてすぐに二酸化炭素になってしまうわけでもなく、
他社のものでも結構です。
さらに、
ワイシャツ、ブラウスの下取りを実施しております。
あー、なんてステキなんだろう。
ところで、この小切手、よーく見ると、
スーツ・礼服・コートは1着購入価格31,500円(税込)以上の商品を対象とさせていただきます。
また、ご利用の期限は6ヶ月となっています。
と目立たない文字で書かれている。まあ、そんなもんだ。世の中、そんなに美味しい話しが転がっているわけではない。欲望渦巻くグローバルな資本主義経済社会なのだ。当然の条件だ。
実は、この割引はスーツとの引き替え無しでも行われている。
Web限定特別クーポン
<ご利用方法>
1下記のクーポン券画像をクリックしてください。2表示されたクーポン券をプリントアウトしてください。
3お近くのAOKI店舗でお買い物精算時にお出しください。
割引内容は、「メンズスーツ1着税込¥31,500以上、税込¥15,750OFF。・メンズ礼服1着税込¥31,500以上、税込¥15,750OFF」と同様だ。
つまり、我々にとっては、アオキのサイトから、クーポン画像をダウンロードし、プリントアウトする手間無しに、着古したスーツの処分をお願いできた上にアオキの中間価格層の商品を割引して購入できるのだ。
ああ、ありがたい。