体重とモノは,幸せをつくらない


 ダイエットはした。もちろん,ここから先の未知の領域に踏み込むとどんな世界があるのだろうか,と興味と好奇心があるので,ダイエットそのものは続けたいと思うし,食事と運動に関しては,日常の一つにしてしまっているので,これが特別なものであるとの認識はもう薄い。
 いま,軽くなった体重で考えるのは,心の中が軽くなり始めているということだ。朝,早起きが当たり前になりつつある。朝食後の食器もさっさと洗って片付けてしまう。週に一度は拭き掃除をしている。そうした気分の自分に,なっている。ほんの10日間ほどでだ。付け加えておこう。妙な欲も急減している。
 しかも,いま,これを書く前にやったのは,10代の頃に毎号欠かさず買いつづけたクルマ雑誌を本棚から降ろしてしまったのだ。明日,ブックオフに持っていく。もう,自分から切り離していい頃だろう,と決意した。あんなこれやあれも,そうだ,動かなくなってしまった PowerBook G3 も捨ててしまおう。
 体重は減らした。モノも減らしてしまおう,と思っている。そのモノがあることでできそうな未来なんてそうない。そんな時間が降ってくるわけが無いのだ。だったら,余分なことより,やりたいことに時間を割くだけで精一杯だ。そして,自分の心の中の澱を片付けて,自分自身を生きることに振り向けてみようと思う。自分への希望をつくる,と言おうか。渦中からの実況中継だ。いま,この変化を楽しみたい。