年末年始に読んだ本


 2013年ー2014年の年末年始は,土日と正月休みのつながりがよく長期の休みとなった方も多かったことだろう。私は,12月の半ばから風邪気味だったのを放っておいた不始末で暮れに体調を崩し,ダウン。大みそかにようやく,起き上がることができるようになった。
 そんなわけで,不調の年末年始を送ることになったこともあって,読みかけや新規購入の本を読んだ年末年始。そんなメモ。


まずは,いま,ホットな話題をテーマにした1冊。


 「JR崩壊」とは,穏やかではない。おそらく,著者も意図しなかったタイトルだろう。「センセーショナルに」と編集者,出版社の意向か。この本の中では,数字が豊富で説得力も高い。「民営化」のスキームが限界となり「崩壊」のときを迎えているのが,わかる。当面,現スキームの綻びを繕い続けることが,どこまでできるだろうか。上下分離の導入はあるのか。JR,とりわけJR北海道を考える好著。


次は,素敵ストーリー。

黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語

黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語

 ミュージカル『KACHI BUS(カチバス)』と言えば,ピンと来る人も多いことだろう。愚直な経営改善による地方のバス会社の奇跡の復活の話しだ。どこかでこんな話しが…。そうか,●山動物園も,こんな風に受容されていたのだな,とわかる。アッ,と言う間に読み終わる。広くオススメ。


歴史の本も読んだ。

茶の湯の歴史 (角川選書)

茶の湯の歴史 (角川選書)

 茶道への関心が,「和」のテイストへの関心とともに高まり「茶ガール」なんて,言われたり,言われてなかったり。茶道は,伝統/伝承による体系であるものの,これを史学からアプローチし,史実としては,どうなのか?を考える一冊となっている。「へうげもの」を全巻,読んでいる人だと興味深く読めると思う。


そして,タイトルに「クラっ」と来て,買っちゃった本。

燃える闘魂

燃える闘魂

 熱い。80過ぎで書くタイトルかよ!と思うが,この最強経営者にとって,我が国の現状がもどかしくて,たまらないのだ。「闘争心」「勝つ」「勝利」「命を賭して」「負けない」「立ち向かう」「決断」「絆」「全員で」,目次にあった言葉をいくつかピックアップしてみたが,熱い。著者の「生き方」という本もあるけど,どちらかを読めば,十分だと思うけどね。


最後は,著者に会って話しを聞いてみたいと思う一冊。

10万人のホームレスに住まいを! 〔アメリカ「社会企業」の創設者ロザンヌ・ハガティの挑戦〕

10万人のホームレスに住まいを! 〔アメリカ「社会企業」の創設者ロザンヌ・ハガティの挑戦〕

 対談相手のロザンヌ・ハガティさんのニューヨークでの事例を掘り下げ伝える本のようであるが,実は,それだけじゃない。大変な一冊だ。著者が長年,ライフワークとして取り組んでいる貧困問題やホームレス対策を直視する姿勢と社会的包容力という視座の獲得にある。キャリアを東京都副知事というポストに結実させてなお,活動を続ける著者に感服するし,ぜひ,お目にかかりお話しを伺ってみたい,と思わせる。ぜひ,多くの方に手に取ってもらいたい。社会や地域に関心を持つ方に,ぜひ。


 久々のブログ更新になってしまい,肩ならしがわりに,こんなエントリーでも。