視点とか,射程距離であるとか。


 お世話になっている大先輩を訪ねた。存在自体が巨人であり,いつも温かく見守ってくださり,普段,話しをさせていただいているときは,居心地が良い。今回,その言葉の射程距離が掴めて来たように感じた。以前だと,口にする言葉だけをわかろうとするものだから,意味するところや表現の意図が見えてはいなかったが,いまは少しだけわかる。どのくらいの奥行きが付加されて物言いなのか,それがわかり始めた。この意味での射程距離である。
 もちろん,その射程距離を狙って,撃ち込むだけの力とねらいをはずさない集中力をともなって仕事をされてきたわけだが,こちらはそこまでは,はるかに及ばない。
 ただ,見えてきた。自分自身の視点の成長を感じる瞬間があった。
 とは言うものの,絶対的な距離の差,自分自身の視座がふらつくこともあわせて感じた。「まだまだ」である。