暴言だけどさ,中学校の授業の半分なんて家庭科でいいんじゃね


 2次方程式と因数分解さえできりゃさ,あとはちゃんと,いや美しく暮らせることがよほど大事だよ。歴史や漢字はさ,読書の習慣をきちんとつけさせるようにすれば,きちんと学ぶよ。それと図書館の正しい使い方と芋づる式の読書,ブックガイドの活用とかも。
 「暮らしの手帖」みたいなことを言うようだけど,そういうこと。正しく,コーヒーをいれたりだとかもさ,革靴を正しい手順で磨いたりだとか,シャツのボタンを保つために針を使えたりだとか,さっ,と漬物を漬けたり,なんてのができることこそその人の生き方をどれほどつくり,豊かな10代を過ごせるようになろうか。中学理科は,暮らしの中からの延長でいいよ。洗濯から酸とアルカリを学んだり,風物詩や二十四節季をむかえる中で星座や地球を,料理の学びから温度による物性の変化の物理を。インテリアをやれば,美術の知識が求められる。ガーデニングや住宅のリペアのことだって,理科だよ。
 介護の知識は,21世紀の家庭科の必修単元だから,年寄りや病人と全員が接するわけね。するとさ,コミニュケーションの大事さがわかるよ。知らない言葉や民謡や詩吟の話し,囲碁篆刻の話しをされるかもしれない,調べたり習ったりしてご覧よ,それが学びだよ。ああ,保育所に実習に行ってもいいやね。自分たちが関わった乳幼児が進級したり卒園したりすると,中学生は感激して泣くね,自信あるよ。もちろん,そうした子たちと遊ぶ相手になるには駆けっこができなきゃダメだから,体を鍛えよう,体育をしなきゃって思うでしょ。
 体験からしか自分の中の核は見つからないよ。でも,それが見つかれば,どこまでも行ける。たぶん。だから,時間の使い方を変えてみたらいいと思うんだ,たとえば家庭科に。どーよ。