落合って,いつの間にあんな「爺さん」力を放つようになったんだ


 ありゃサ,もう好々爺だよ。
 選手の頃から飄々としてとらえどころのない風体の人だったけど,それが落ち着きと少し融けた笑顔で「爺さん」のポジションを獲得しちゃってるよ。多分,落合は意識して,今の「爺さん」のポジションをとりにいったのだと思う。ありゃ,すげぇ。


 あぁいうポジションとしての「爺さん」の曖昧さ加減というのは,いまの,いや,これからの日本の武器になるのかもしれないな,とすら思う。ポジティブな曖昧さ,積極的な曖昧さ,意志を持った曖昧さ,健全な曖昧さ。これらは高等な技術であると同時に,まだ50代前半の落合にとっては,出身の東北に「爺さん」のモデルがいたのではないかと思う。