ばぁさんがやっている薬局が好きだ


 何なんだよ,ドラッグストアってのは。と思う。日用品やら生活雑貨を大量にさばくことで安売りを連続させている。私のイメージはそんなもんだし,日頃,お世話になっているから感謝は,している。ただ,特定の名前が明らかな薬ならともかく,ちょっとした体調不良では訪ねる気にはならない。
 その点,ばぁさんがやっている「薬局」はイイ。「どうしたの?」「ちょっと,頭が痛いのでカゼ薬が欲しい」,「そんなんでカゼだと?」と聞き返してくる。そして「あっ,いや,少し,ノドと悪寒が」と言わせるくらいの。
 決して,薬には値引きが無い。いや,それでいい。ついでに栄養ドリンクも勧めてくる。わかった,買う。これ,温まるから,と生姜湯のもとも付けてくれる。うん,そうでなきゃ。いちいち,お湯の溶かし方まであれこれと言ってくる。わかるって,それくらい。試供品のハンドクリームも勧めてくる。あ〜,よくさかむけができるんですよね,などと言おうものなら,も一個おまけ。まったく,どんだけ,ささくれてるんだ,俺。当然,フィニッシュはポケットティッシュ。2つは,確実だ。
 そんな,こちらの体調を真剣に心配してくれて,放っときゃ話が途切れないばぁさんがやっている薬局が,好きだ。