本とか,読むんですか?


 今日,相変わらずの肩から腕の痛みのため,リハビリに行ってきた。
 通院したときから担当してくれているお兄さん(たぶん,私より若いと思うので)が,世間話をしてくる。彼として,何気なく言ってきたのが「趣味とかあるんですか?」。まあ,テレビで出てくるお見合いのシーンでしか聞かないようなことを聞いてきた。さて,どう答えようね。でも,まあ,正直に「読書かなあ」と答える。マッサージされていて,頭があーだこーだ,とひねりを加えることができずにいるので,わりと素直に答えた。すると,彼が「けっこう,本とか,読むんですか?」と言う。はて,困った。どう答えるとヨイのだろう。すでに私は右腕は彼にゆだねられている。痛みはコントロールされるがままなのだ。そんな状態でエエカッコシイをできるはずもない。私は,「年間100冊ぐらいかな」と答えた。彼は,おそらく彼自身が,あまり本を読まないという前提で「いやあ,本,読まれるんですね。本,読んだらいいとは言われるんですけど」と言った。
 本を読む。読まなくてもいい本はあるし,読まないほうがいい本もある。読むと,知識欲が満たされたり,情報が得られることの興奮を得たりするものもある。また,物語としてのエンターテイメントがあったりもする。それが読書だ。
 ただ,本を読むかどうかより,私の肩と腕を適切に治療してくれるかどうかのほうが大事だったりする。たとえば,そのために,ゲーム三昧でストレスを発散してくれていたって構わない。ときに,たかが読書なのである。