「サービス残業は違法」でダメだから業務改善しよう!と言うべきでしょ。マスコミも


橋下知事VS女性職員 若手対象の朝礼でバトル - スポニチアネックスOSAKA 社会


 これのことなのだが…。
 極端な人どうしのやりとりというのは,絵になるのでエンターテイメントとして消費されてしまう。勝手にやってろ,とたいして言及する気にもなれないのだが,大手マスコミは人気者の放言には甘く賞味期限まで煽れるだけ煽る。放っておくと,そうした刺激とは別のニュートラルかつ,まとなも話にならないばかりか,法的に正しいことよりも問答無用の空気に支配されてしまってはたまらない。
 こんなときは,きちんと専門家の話に耳を傾けることにしよう。書かれたのは,政策研究大学院大学教授・濱口桂一郎先生。

あのお、「サービス残業に感謝している」で済むんだったら労働基準法は要らないんですよ。どこぞの社長さん並みですな。

念のために申し上げておきますと、(国家公務員とは異なり)地方公務員には労働基準法が適用されてます。


EU労働法政策雑記帳: どれだけサービス残業をやっていると思っているんですか


 ちなみに,法令遵守労務管理と職場のマネジメントや課題解決,目標達成とは別の話である。

 トヨタ生産方式を導入したばかりの頃は,たくさんの問題が続出する。治具(補助工具)や工具がない,部品が不足だ……と,次から次に改善すべき点が見えてくる。
 こうした問題は,すぐに改善することが必要だ。問題を翌日に回すことはムダの放置である。なにより,働いている人たちが一日よけいに苦しむことになる。
 トヨタ流は「今日のことは今日片づける」という「やり仕舞い」を重視する。
 トヨタ生産方式を十五年近く実践しているC社トップは,導入最初の半年は,一日中五,六時間を工場で過ごして「やり仕舞い」を励行したという。大変な時期だったが,「やり仕舞い」を習慣にしたおかげで,その後はグッと楽になったという。


p.25 若松義人「【図解】トヨタ流 すごい仕事術」


つーことで,がっちりやることが必要な時期もあるのだ。「Work Hard, Play Hard」とも言うではないか。繰り返す。ハードワークとサービス残業を混同させてはいけない。マネージャーの資質が問われるし,ダメなマネージャーを放置しているリーダーが問われる。



図解 トヨタ流すごい仕事術 (成美文庫)

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