もう時間がない

 五十の手習いという言葉を裏返して言えば,五十,六十になったら,もうなにもできないということだ。できることがあるならば,己の古さに気づいた時,あっさりと若い生きのいい連中にバトンタッチすることだけだ。


p.175〜176 「俺の考え」 本田宗一郎


もう時間はそうない。バトンタッチのイメージを具体的にもち「あっさりと」受け渡せるようにしなくてはならないのだろう。「己の古さに気づ」き,とっととね。この辺は,法人に勤務しその法人へ責任ある立場である者のつとめだろう。
 もちろん,バトンタッチした後の自分のイメージも大事だろう。そのときには「もうなにもできない」のだろうし。


俺の考え (新潮文庫)

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