ハローページに名前を掲載してもらうことにした。


 ケータイやイエデン(ホントにこんな言葉あるんか?)などと電話に区別が無かった時代,電話と言えば,電電公社さまに「電話を引かせてください」とお願いするものであって,それは世帯の窓口としておデンワさまとでも称したい,ありがたい存在であった。当然,尻ポケットに電話を突っ込む時代が来るなどとは想像しえない頃の話しである。
 実家を出て暮らし始めた際,電気・ガス・水道と並んで,電話を引くというのは電話開通万歳!であり,独立したんだ,と感慨深いものであった。すでに電話機は小売りが始まっており,極端に安っぽいものが出回ってもいたし,相変わらずの黒電話をどこから入手してきてつけるのも簡単なことだった。電話そのものは,やがて,留守番電話付き,ファックス付きとなり,自分の声で応答メッセージを吹き込んだりするのが流行りだしたりもした。イエデンのピークはこの辺りだろうか。この状況は,PHSとケータイの登場で一変する。電話と言えば,ケータイを指すようになった現在へと。
 今日,イエデンを使い,104で電話番号を問い合わせる作業した。幸いにして,尋ね先の電話番号はすぐにわかり,とても助かった。ここで,ハッとした。私は電話帳に不義理をしていたのだ。電話帳に載せていない番号は,104では教えない。私のイエデンの番号は電話帳に載せていない。最初に契約をしたとき以来,載せていないのだ。大した理由も無かったのだ,ただ,「載せますか?」の欄にチェックをしなかった。その次も載せてなかったから載せていない。これだけだった。だが,今日,いや,これまでずっと,ハローページにはお世話になっていた。まとまったデータベースとしてもずいぶんと重宝した。そこに1レコードとしての私はなんら貢献して来なかった。そうやって載せないことが何かカッコいいことであるかのように。
 止めた。正々堂々としてやろうと思ったのだ。なーに,電話帳を元に何かしようとする輩がいるのならそれで結構,そのときはナンバーディスプレイでも何でもしてやろうじゃない。それよりもみんなが明かすことでまとまった量になった際に,初めて意味が出る紙データベースにきちんと参加することの方が大事なのだ。私は来春からデビューすることとなった。106をかけて,NTTのオペレータにつながるまでの約6分の機械応答と待ちぼうけののち,用件を伝え終わることができた。来春の電話帳には私の名前が初掲載となる。
 ボクはちゃんとする側にいようと思う。


参考 → サービス紹介| 電話帳ラインナップ| ハローページ