いじめがフツーになってしまって,もうどれくらい経つんだ


 あまりにもコントラストの違うニュースの見出しを見た。

昨年度、道内の公立学校で起きた「いじめ」の件数はあわせて5100件あまりで、前の年度に比べ30%余り減少したことが教育委員会の調べでわかりました。

文部科学省は全国の都道府県の教育委員会などを通じて、子どもたちの問題行動の調査を行いました。それによりますと、道内の公立の小中学校や高校などで起きた「仲間はずれ」や「からかわれる」といったいじめは昨年度5144件で、いじめの定義を広く見直し件数が大幅に増えた前の年度に比べると、2641件、率にして34%減りました。
いじめを受けた子どもの割合は1000人あたりおよそ9人で、都道府県別では11番目に高いものの、前の年度の8番目からは改善しました。
一方、同級生や教師などに対する子どもの「暴力行為」は695件に上り、前の年度に比べて率にして35%も増え、過去5年間では最も多くなりました。


学校でのいじめ30%余り減少
NHK北海道のニュース 2008年11月20日 19時59分更新

昨年度、全国の学校で起きたいじめのうち、携帯電話やインターネットを使って相手を中傷するいわゆる「ネットいじめ」が5900件に上り、前の年度より1000件以上増えて、ネット上の陰湿ないじめが深刻になっていることが文部科学省の調査でわかりました。

文部科学省は、毎年、都道府県の教育委員会などを通じて、いじめなど子どもたちの問題行動の実態を調査しています。それによりますと、昨年度、全国の学校で起きたいじめは全体で10万1000件で、いじめの定義を広く見直したことで件数が大幅に増えた前の年度に比べると2万件余り減りました。内訳をみますと、「仲間はずれ」や「金品をたかられる」といったいじめは前の年度に比べて減っている一方で、携帯電話やインターネットを使って相手を中傷するいわゆる「ネットいじめ」は5900件に上り、前の年度より1016件、率にして22%増えています。


NHKニュース ネット上のいじめが深刻化 11月20日 17時53分


同じNHKのニュースで一方はローカル,もう一方は全国なわけだが,あわせて読めば,「いじめ」(把握)総数は減っているけど,そのうち,「暴力行為」と「ネットいじめ」は増えてるって,深刻だぞ。
 いじめへの「対処」は十分に確立しているように思うから,そうしたマニュアルにもとづいて適切な対応が徹底されていないのであろうこと,つまり,騒ぎを大きくしないであるだとか,問題を認識していないだとか,さまざまな力の具合だとかがあってのことなのかもしれないが…。
 ただ,そうした対処療法とは別の高ストレス社会,高プレッシャー社会の根本に取組まないと,高いじめ発生の土壌は変わらない。
 少し,放っておくぐらいに,あらかじめ信頼して,ボーッさせる。ぼけーと夕日を見ているのも当たり前にしてあげないとまずいぞ。明るく,元気で,ハキハキして,キラキラした笑顔で,何をやりたいか明瞭で,なんて気持ち悪いぞ,少し。暗さやうじうじさや,ダラダラさも,そうした時もあるか,といつまでもそうじゃないよね,と。まあ,放っておけと行ってくれる大事さと言おうか。
 「いじめ」なんてなくならない−と,したり顔で当然視している内に深刻さはどんどん増し,人当たりがどんどんキツくなって,結果,自殺も高いままの社会だ。結局,いじめの根本に向き合おうとしない,「いじめはいつの時代にだってあった」,だから何?これからもずっとあっていいの?ちげーだろーよ。