Kさんの孤独


 今日,情報提供のためKさんを「つなぎ」と称して訪ねた。
 彼の口から,「思い」を共有する同士が僅かにしかいないもどかしさが語られた。彼を熱くするのは,規模が小さいながらも夢に向った突き進む同年代の経営者たちだ。そうした彼らの活躍を知っているが故に,Kさんは日ごろ顔をあわす連中が物足りなく,つまらなく感じるのだろう。
 ただ,Kさんを刺激する遠くの彼らは,その彼らの周囲に対して物足りなさやつまらなさをどう感じ,その感じをどう処理しているのだろう。案外,Kさんと同様,孤独に闘い,苦しみ,耐え抜いているのかもしれない。
 そうすると,Kさんは孤独であるかもしれないが,Kさんの孤独は共有されていると言えるんじゃないかな。