お初釜


 ほかに書きたいことも書いておいてしまいたいこともあるのだけど,今日の記録ということで。
 今朝,午前9時30分から会場設営・準備のために集合。会場に着いたのは,その15分前。予定どおり,午前11時00分からのスタート。寄合,会食,お香,お濃茶,お薄茶,煎茶のお初釜のフルコース。ふぅ,いつもながら,ちゃあんとした(それゆえ,準備の時間と手間と,たぶん,費用もかけて)お稽古を用意してくださる須摩子先生には,ただただ,感謝している。終わったのは,午後4時をまわっていたから,お座りで5時間を過ごしたことになる。それゆえ,いま,足首と膝が悲鳴を上げている。
 私が,「ちゃあんと」と書いたのは,少し理由がある。私が育った北海道という土地柄は,日本の伝統文化の継承が弱い。おおらかでのびやかと言ってしまえば,よいが,逆を言えば,いい加減で適当でだらしない。カタチをやったふりしてしまう癖が染み付いてしまっている。進取の気風に富んでるかといえば,実はコマーシャリズムに乗せられやすいと言ってしまってもよい。それゆえ,季節の歳時や行事がおざなりな環境に育った私にとって,省略したり,適当に取り繕うのではなく,教科書どおりのお稽古を付けてくださっていることに,ただただ,感謝している。イミテーションやごまかしが氾濫している日常にうんざりしている。
 私は,茶の湯を習っている。そう言えることが,ちょっとうれしい。