イチョウとイトトンボ


 今晩,イチョウを街路樹に植えてある坂を自転車で通り抜けていると,暗がりの中,腰をかがめている人がいる。追い抜き際によく見てみると,軍手をした手で地面から何やらを拾い,ビニール袋につめている。こんな寒空の下,いったい何をしているのかと思えば,落ちたイチョウの葉をつめているのだ。自転車を進めると,イチョウの落ち葉拾いをしているのは,一人ではなく,通りの人が何人も出て,道をきれいにしている。坂道の上の落ち葉で滑って転ぶもとでもある。また,腐りにくいとも言われるイチョウだ。こうした作業が欠かせないのだろう。
 こうした光景を,暗くなってから,たまたま見かけたということだ。それだけだ。教訓めいた説教臭いことを言おうとは思わない。ただ,彼らの活動があって,私が日々,通る道がきれいに,安全になっている。そのことに謙虚に感謝したい。
 以下の写真は,私が玄関で見かけたイトトンボ。正式名は知らない。晩秋の中,近寄るカメラに逃げずに,しがみついていた。



 お粗末ながら,本日は寒風の中の2題。