チャーミングさと星とゴムまりと


 よく地域で話題なる彼女は,ここで知られるようになった頃に少し関わったせいか,知り合いの中では幾分,古株になるかと思う。彼女自身,順調にステージをのぼっている手応えはあるだろうし,特にまわりはそう感じている者が多いはずだ。女性故の同性からの視線のプレッシャーはそれなりに感じたり,まわりは気づかない苦労や努力はしているのよ,とも思ってはいるのだろうが,そうしたことを感じさせないし,彼女はその点については,うまくスルーしているのだと思う。
 彼女自身の持つ思いや自分の能力への気づき,そして彼女が置かれた状況とそれにどうアプローチすると夢に近づくのか,ということへの認識,また,これらについて身近な人たちへの働きかけをし続けて協力を勝ち得たことが彼女の今日があると言っていいだろう。条件について,客観的には「いい星の下に生まれた」ということもできるだろうが,それは後付けでいくらでもいいようが実はある。むしろ,そうした星を後付けのストーリーを展開できるほどに,チャーミングであったこと,チャーミングであることの価値に重きを置き,そしてさらに好きな夢をチャーミングにしようと心に決めたことが大きいのだと思う。
 そうして生きる彼女は,いつも周りに対して素直に弾むゴムまりのようであり,円満な人柄そのものだ。それはときに,ひしゃげた思いを持つ人間には鞭のようにしなってくるのだが。とはいえ,大勢には,明るく弾んだ気持ちにさせる彼女の存在はますます高まるだろうし,そうした姿を尊敬すらしている。
 来月は出産だそうだ。母の経験が,さらに人間としてのスケールアップにつながるのだろうし,ぬくもりと温かさを加えたチャーミングさになるのだろう。
 先月,偶然お会いして,彼女についてメモをしておいたのが,このエントリーのタイトル。せっかくなのでアップしておく。