宴会の締めで詩吟を聞くということ


 今日,今年初の忘年会に出席した。
 はな垂れ小僧の時は,年末に慌ただしく宴会が連なることが一人前の証しなどと勘違いしていたこともあって,次から次への宴会にせっせと出席したいたが,それもずいぶん昔の話しとなった。
 今晩は,文書でご案内をいただいた席でありがたく出席した。昨年に引き続いての機会だったのだが,緊張と前がかり気味の気負いで出席した前回と比べ,周囲の話しに幾分か耳を傾けることができた。皆さんの感心の動向や気分,日ごろ,心する思いをわずかに過ぎないだろうが感じることができた。分かってほしい,しゃべりたいと思うばかりの自分だとそうはいかないから,少しは成長したのだろうか,と問いかけてみたりする。まだまだだな。
 宴席の最後のご挨拶に,今年は今年で一つ締めくくり,来年をまた新たに進みだそうの意味(たぶん)の句を読まれ,意味を説明していただいた後,吟じられた。酔いもまわっていたこともあるだろうが,ああ,いいなと素直に思った。その句を忘年会に選ばれて,あえて語られたこと,そして普段,練習している詩吟をこの機会にご披露なさる姿勢。じーんと余韻に浸ることができましたよ。
 G8でも,G20でもいいが,日本の代表者以外に,この先,彼らの出席する年末パーティーで詩吟を聞く機会,そしてそれを味わえるベースを得ることがあるだろうか。そのことを思うと,このとんでもない豊かさにただただ感謝したい。サンキュー・フォー・エブリワン!