読書感想文「お金の引力」末岡由紀 (著)

 「お金持ちになりたいかー?!」「イェー!!」
 「お金持ちになって,やりたいことは、順番に言えるかー?!」「エッ?……」
 「お金持ちになって、やりたいことに、何にどれだけ掛かるかの金額を見積もっているかー?!」「いや、その……」
 「お金持ちになるために、自分自身の環境を変えているかー?!」「……」
 「お金持ちになることの夢を周りに語っているかー?!」「もう、止めてください」
 そうなのだ。本気でお金持ちになろうとしているか。いや、本気で自分の夢…、うん、そんな未来のことじゃなくてもいいね、自分自身の今を変えようとどれだけ強く思っているかが問われているんだ。なのに「いーや、別にこの辺で。もうさ、いろいろダメなんだよ。オレはこんなもんなんだよ」が口癖になってやしないか?
 末岡さんも、どん底からのリターンマッチに勝利した人だ。這い上がれた人はなぜ強いのか?結果から見れば、諦めなかったからなのだが、ではなぜ、諦めずに前を向き続けられたのか?それは、立ち向かう際の決意と覚悟としての「思いの強さ」があったからだ。そして毅然とした態度で自分自身に向き合ったのだ。
 強く思えばお金がやってくるわけじゃない。だが、思うことで自分の行動や態度は変わる。やりたいこと、叶えたいことを細分化し、それは一つずつ実現させることだ。小さな成功、小さな夢を実現させて、その時々でギアチェンジしていこう。まずは、そこからだ。