2025-01-01から1年間の記事一覧
紛争の解決の場面において、加害者も被害者も、しばしば能面のような表情を持たない面倒くさがりな事務的な処理によって、ひどく非人間的で杓子定規な扱いを受けてしまう、ということだ。それも、権威性を帯びて。 さて、どうやって「我が身を守る」のか。結…
地方自治法の教科書であり、地方行政の外側から地方役場に飛び込んだ良書のルポだ。 何より、実例に基づいていてわかりやすいし、ストレートな表現が面白い。市長を3期つとめた本人が気取らず、正直に書いている。本人自身が書いているのがわかる。とは言え…
時代からちょっと早い冨山さんの熱いメッセージだ。それにしても、まいったな。冨山さんが言いたいのは、世の中の経営能力不足問題、ビジネス戦闘能力不足問題となるのではないか。あるいは構想力、問題発見能力が足りてないとの指摘か。 個々の被雇用者は、…
もう、結構な毒はまわっているのではないか。 人口維持が難しい消滅可能性自治体と、その中で「地方創生」の核となるはずなのにヒト・モノ・カネが全く足りず、派手に話題が盛り上がり評判を呼ぶためのことなら、とにかく何でもいいからなんかやれ、と踊らさ…
知っているようで案外と知らない都市の地誌である。もちろん、全国の天気予報で毎日伝えられる街もあれば、そうじゃないところも紹介される。でも、メジャーかどうかより、歴史のトピックが立った場所かどうかが、30の選に入ったか漏れたかの違いだ。 いくつ…
ライブってことだろ。生きてる!っつーか。 一人でいるとき、もしくは周りに人がいてもどうしようないとき、自分の息が聞こえる。目の前に人がいて、その人のことを何とはなしに気にしていると、互いに喋っていなくても、自分の呼吸の音は聞こえない。もしく…
粉薬を飲むごとき煩わしさだ。苦い匂いや味が鼻と口に広がる。勢いよく飲めば咽せ返る。そんな一冊だ。 日本とは、なかなか人を得ない。つくづく、そう思う。一角の人物が大きな役目を担わない。結果、中途半端な痴れ者がのさばり、碌なことにならない。軍人…
権力とは何か。成功とは何か。 辞書では、権力とは「他人に強制し、服従させる力」であり、結構どぎつい。同じく、成功とは「富や社会的地位を得ること」となる。なかなか生々しげなグリーディだ。 だが、いったん、定義は置いておけ。「あの人は力がある」…
テーマは信心である。言い方を変えれば「ホンマかいな」がテーマだ。信心の濃淡や距離である。しかも、宗教そのものではないのだ。宗教っぽい儀礼、祭礼、習わしへの染まらなさなのだ。染まっちゃってる人は無垢であり、素直さであり、羨ましげである。何や…
まったく、スコットランドヤードは何をやっているんだ。いちいちイライラさせる。そんなことでいいのかね。まったく。そして、小説に出てくる悪党とは、なんで手強いのか。 それにしても、だ。人生には義父である提督とチコが必要だ。「覚悟」できるのも、こ…
社会における「運動」を分析して考察することについての本であり、その理屈だ。 社会運動を仕掛け、世の中や世間に賛同や同意、関心が広がり、議論が制度や施策、予算や人員配置、規範として広がることを、その成功だとすると、割と世の中は動き、変わってい…
柳井正さんとは強烈な人だ。'00年代、日経ビジネスや日経MJに取り上げられ始めた頃から、直言して怯まず、堂々と(本人が思う)正論をズケズケと言う人であり、暗く鎮鬱でどんよりとしたバブル崩壊とリーマンショック以降の日本に、すごい人が出てきた、とい…
「うまくやりたい」のか、自ずと「うまくいく」のか。 女神が問う。あなたの落としたのは、金の斧ですか?ノー。銀の斧ですか?ノー。本人の斧を見せ、イエス。最初っから、とっとと見せろや。金?、銀?いらんがな。重たいわ。自分の斧でさえ、手を滑らせて…
大国をどう御すか。放っておいて好き放題にさせると、蹂躙するため襲撃してきかねない。それに当たっては、自分たちが合理的に数字で考え、理屈でもって話しができなくてはならない。油断してはいけないのだ。相手に対してはもちろんのこと、我々の意思決定…
テーマは「対米従属」である。2025年の夏、少なくとも、ポーズだけでも対米従属させられていない国はあるか。負けてるフリだけでもしてくれ、そーしねーと、ことが前に進まねえんだよ、事務方は大変なんだよ、とホワイトハウスからのぼやきが聞こえてくるよ…
「負けた」と言ってないじゃないか。あれだけ、「勝つぞ」「勝つぞ」と言ってたのに、だ。キッパリはっきりしようぜ。リスタートって、そういうもんだろ、が通底している。まぁ、そう言いたかったのだ。 日本とは、老人の知恵の国だ。年寄りを敬い、その話し…
誠実であろう、実直であろうとする集団である。トヨタは。 それにしてもだ。人間力という言葉が何度も繰り返し出てくる。普段、使うか?むしろ日常で人間力なんて使われたら、身構える。そんな言葉を強調されれば、訝しみ疑う。まして真顔で言われれば、疑問…
争う、とは何か。 互いに争点、論点、論旨を明確に持ち、言語滑らかに主張を切り結ぶ、なーんてことはないのだ。なんか気に入らない。とにかく腹が立つ。この際だから、白黒はっきりつけようじゃねーか。じつはこんなところが始まりだったりする。 では、持…
ある地方の不正事件、不祥事である。 閉じた人間関係の田舎の風景でもあるし、肝の小さい連中が寄ってたかっておこぼれに預かろうとし、無心した気持ちの悪い話だ。つまり、巨悪は出てこない。薄汚い小物がうようよいて、その時だけの私利私欲にありついたの…
メメントモリである。 死はあるのだ。周りにホントは。当たり前に。だが、隣り合っているように当たり前なはずの死を、我々は意識の外に置いている。無いことを当然としている。で、死が発生するとどうなるのか。所定のプロセスを経て、また、無かったかのよ…
現代の寓話である。 人生を開くために、訪ね・尋ね、現状の自分を提示してみた。そうして道を開くことを不安なく行えるよう、時間とお金を「見える化」して管理することを、自分に課した。そう、人生のセルフプロデュースだ。この「見える化」を事務(ジム)…
商社・伊藤忠の経営姿勢がわかる一冊。 肉声が聞こえる、と言っていい。営業とは何か。商売における誠実さとは何か。個々の社員がどう目標を持つか。会社は社員にどう働いてもらうか。語られる言葉は、ハートを動かす。読むと伊藤忠を好きになっちゃう本だ。…
情熱列伝である。 熱い思いこそが、諦めずに継続する原動力だからだ。失望、絶望、意気消沈は乗り越えるべき出来事に直面した際に起こる感情だ。努力、精勤、刻苦勉励の姿なんてのは、側から見りゃ、そう見えるんだろうが、本人たちには思いにどっぷり浸かっ…
グルメ外道の宗家・家元による定本である。 バカバカしい。余計で過剰な食い物に関する考察だ。なぜだ。なぜ、ここまで言葉が出る。つい考えてしまうのか。いや、そうじゃないな。普段から、思っているのだ。食い物について。せいぜい、誰かには言いたい。家…
私的旅行記である。なので、誰かの旅行のための参考になったり、役に立ったりするかとなるとそれは別だ。 僕らは友近の旅のメモから何を読み取るか。それは旅をすることによる発見についてだ。旅館やホテルが良かった。温泉の泉質が良かった。メシがうまかっ…
競争を勝ち抜き、栄光や栄冠にまみれた環境が用意され、そこでの目標を達成したものの「得られるはず」と期待していた天啓や啓示が来なかったとき、人はどうなっちゃうのか。「自分らしさ」ってなんだっけ?と見失った野口が、再出発後に、つい自分語りをし…
しょせん、世界認識を目的に、現実っぽく再現するために再構築(シミュレーション)しようとする試みなのだ。 「知能とはなにか」である。タイトルでか過ぎ問題である。答えはシンプルだ。定義があるようで、実はない。そんなことある?と聞き返したくなるが…
指揮官に就き、人を動かす立場になった方が、あらためて頭の整理のために読む一冊ではないか。髙木は、マネジメントの仕事は特別なものじゃないという。それは采配すなわち、情報を、感情を、思いを、疑問を「配る」ことだという。そして、ネタや気分を拾い…
眩しい。装丁や文字修飾のどピンクだけじゃない。真っ直ぐな思いが眩しさととともに突き刺さる。その理由とは、この本は輝く成功を説くからだ。 「昭和」なオジさんの夢見た単純な「成功」像とは異なり、バリエーションが大きく広がった現在にあってなお、目…
この読後感を興奮とともに伝えずにいられようか。 霧のように揺蕩うアカデミアの中で相手にされる論文を書くために身につけるべき規範と技法、姿勢・態度というものがあるような気もする。達人が習得するべき奥義のようでもあるし、因習・慣習にまみれて時間…